[普通科]斥候長行動中の小銃班長(陸曹)
(1990年代〜)

斥候(偵察)任務において斥候長として行動中の小銃小隊小銃班長の2等陸曹(仮定)。夜間も含め、やや長い時間の行動が予定されている模様。敵の占領地域に接近・潜入し、敵の動向を探る。

 

任務に必要な装備一式を身につけた小銃班長。

装備は89式小銃をはじめ、88式鉄帽他、「戦闘装着セット」または「2形装具」と呼ばれるものを装着。
一般の小銃手の装備がベースに、班長・斥候長としての任務遂行に必要なものが追加、アレンジされています。

顔にはフェイスペイント(ドーラン)をまだらに塗り、上衣の襟も既に立てた状態となっています。

正面及び背面

正面左胸にあるOD色の大型の袋は、「防護マスク4形」(ガスマスク)の携行袋。任務に関わらず常に携行します。
携行袋は一般的な右肩よりタスキがけの方法で装着され、ウエストにストラップをまわして固定しています。

右肩(サスペンダー)にはL型懐中電灯(赤レンズ付き)を装着。
懐中電灯はレンズ部分が目立つため、カバーをかけてしまうか、バッグ等に収納して携行することもあります。
左肩からは雑納がタスキがけされ、さらに右大腿前面に、地図等を収納する小型バッグを装着。
弾入れ(弾納)は30連弾倉6本分。
靴は全茶革製の戦闘靴。手袋は迷彩柄の私物品皮手です。

陸曹は階級章を上衣両襟に付けます。
ネームは、この部隊では右胸。
徽章が一つ左胸の所定位置に付いています。

正面の装具取り付け状況

左胸に防護マスク、弾帯には右から、
    「弾入れ89式小銃30連(小)」…1本収納用
    「救急品袋 迷彩2形」
    「弾入れ89式小銃30連(小)」
    「小型バッグ」…右大腿部のOD色バッグ
が取りつけられています。
匍匐の邪魔にならないよう、前面の弾入れは“1本用”。

「小型バッグ」は私物品で、この班長は任務に必要な地図やメモ帳・筆記用具、コンパスなどの小物を収納しています。ただし、斥候という任務の性質上、味方の情報につながる資料の類は携行しません。
なおコンパスは専用のポウチで弾帯等に直接付けることもあります。

 

その上から雑納をタスキがけ状態で装着したところ。

 
背面の装具取り付け状況

弾帯上、左から
    「弾入れ89式小銃30連(大)」…2本収納用
    「弾入れ89式小銃30連(大)」
    「水筒」
    「双眼鏡ケース」
斥候行動で使用頻度の高い双眼鏡が右側に位置し弾入れが左側に装着されています。

基本的に斥候は敵状の偵察が主任務ですので、特別に指示された場合や、やむを得ない状況等を除き、敵との交戦を回避します。そのため弾入れを左に移動させています。

この双眼鏡とそのケースは官給品ではなく私物品。また、携帯シャベルは不用と判断され、取り外されています。

その上に、雑納を装着したところ。

やや長い時間の行動に備え、雑納には戦闘糧食(レトルドの携帯食)や雨衣、タオル、夜間行動時に使用する防音紐(袖やズボン裾を縛る紐)などを収納。

 

右側面の装具取り付け状況
「銃剣」が取り付けられているほか、「小型バッグ」の取り付け状況がわかります(弾帯に金具を引っ掛け、その金具からストラップで吊るしてある)。

 

左側面の装具取り付け状況
匍匐の邪魔にならないよう、左側面の弾帯に装具は付けていません。
仮に取り付ける場合でも、厚さの薄いものにします。


 ↑右側面 雑納を装着した状態

 

錯雑地を前進し、目標地域へ移動する斥候長。

班員に指示を出し、前進方向の安全を確認中。
敵に発見されないよう、慎重かつ迅速な行動が求められる。

model: H-SDF

 

最終更新:2006.5.15

 

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※このページの情報はマスコミ等において公表されたもの、一般に公開状態となったものをまとめたものです。防衛上の機密に関する情報は一切扱っていません。

※88式鉄帽は複製品、89式小銃はキャロット製キット、銃剣は類似品をもって代用しています。なお銃剣の装着は、サバイバルゲームにおいては危険ですので止めましょう。

※使用した装具等は全て一般のミリタリーショップ等で購入したものです。防護マスク4形携行袋の中身は、残念ながら入っていませんm(_ _)m

※階級章・徽章・ネーム等は一部画像処理を施してあります。