マルイ89式5.56mm小銃(エアソフトガン)
インプレッション&調整備忘録

2006年7月14日、ついに電動エアガン最大手「東京マルイ」から「89式5.56mm小銃」(89R)が発売されました。一時期は、最大手である東京マルイからの発売は難しいのではないかと言われていましたが、近年の自衛隊における市街地近接戦闘訓練の本格化で訓練機材としての需要が生まれ、それを契機に製品化されるという、これまでの同社の製品開発のプロセスでは考えられないカタチで、世に送り出されることとなった製品です。

この銃は一般に販売される前に、自衛隊に「訓練機材」として納品されています。自衛隊に納品されたものは、激しい市街地近接戦闘訓練に耐えられるよう、これまでの同社の電動エアガンでは考えられないほどの高い剛性・堅牢性が与えられていますが、一般に販売されるタイプもほぼ同様の高い剛性・堅牢性を備え、まさに頼もしい「相棒(バディー=89Rの愛称)」となったように思います。

金属製フレームの採用、機械式3制射(3ショットバースト)機構の搭載など、自衛隊装備ファン、また89Rファンの期待を集めて発売された東京マルイの「89R」。私H-SDFも発売日に入手いたしましたので、皆様にその概要をご紹介したいと思います(^_^) 

2006.7.27UP
2006.8.12加筆
2007.7.8折曲銃床式追記
 

 

 

東京マルイ89式5.56mm小銃
梱包された状態のマルイ89R。蓋を開けるとこの状態で姿を現します。パッケージは豪華の一語に尽きます。
このままディスプレイにも使えるくらいです。金属製のフレームを採用したことにより、本体の質感は最高です!!
2脚ははずした状態で収納されています。

 

東京マルイ89式 右側面 2脚・弾倉装着
箱から取り出し、2脚と弾倉を取り付けた状態のマルイ89R。

 

東京マルイ89式 左側面 東京マルイ89式 右側面
機関部左右側面。フレームを金属製にしたことにより、スマートな89Rのディティールが余すところなく再現されています。
左側面(写真左)の刻印は「89式5.56mm小銃」の初期タイプ(ただし豊和工業のマークはなし)。
実銃同様、左右とも切替えレバーの刻印「アレ3タ」にのみホワイトが入っています。
弾倉の左側面には残弾確認孔と刻印、さらにはモールドされた薬莢が。刻印のホワイトは省略されていますが、雰囲気は満点です。

 

東京マルイ89式 銃口付近
照星部〜消炎制退器。ディティールの再現は文句なしの状態。
消炎制退器はワンピースで、実銃のような共締めによる確実な固定はできませんが、
マルイが発売している各種アダプターに交換可能。キャロット製の消炎制退器にも交換できます。
残念ながらそのままで銃剣は装着不可。しかし剣止めの下側を0.3mm前後削ると装着が可能に。

 
東京マルイ89式 2脚(1) 東京マルイ89式 2脚(2)ロック解除
東京マルイ89式 2脚(3)取り外し  

2脚は実銃同様にロックレバーの操作により取り外しが可能です。

写真左上:ロックされて取り外しができない状態

写真上:ロックレバーを跳ね上げ、ロックを解除した状態

写真左:ロックを解除した状態で2脚を左右から圧し取り外します

 

 

 

東京マルイ89式 脚頭下側
2脚には取り付け・取り外し操作を容易にする為のバネが実銃同様に取り付けられています。

 

 東京マルイ89式 消炎制退器 東京マルイ89式 照星部
消炎制退器の内側には実銃同様のテーパーが再現されています。ただし空砲アダプター用のねじ山はありません(左)。
照星部のディティールもなかなか(右)。規整子(照星下のダイヤル)を回すとクリックして止まる芸の細かさです。

 
東京マルイ89式 銃床 東京マルイ89式 握把

写真上:前面にRがついた89Rの引金形状がしっかりと再現されています。銃把(グリップ)は、モーターを収納する関係上やや太めですが、可能な限り実銃の握り心地を再現。

写真左:89Rの特徴の一つである左右非対称の銃床デザインも再現されています。

 

東京マルイ89式 切替えレバー
89R独特の切替えレバー(セレクター)。「ア」=安全 「レ」=連射 「3」=3制射 「タ」=単射。

東京マルイ89式 切替えレバー操作
切替えレバーは右手の親指で握把を握ったまま操作可能。
写真は、左上:安全→右上:連射→左下:3制射→右下:単射への切り替え操作の模様です。
アからタへ、ダイレクトに切替えることは構造上できません。

 

東京マルイ89式 照門付近
照門部はしっかり可動します。右側の転輪で左右調整、左側で大まかな上下調整が可能です。
上下の調整は、実銃のように照門の格納が可能です(写真右下)。細かい上下調整は、実銃同様、照星で行います。
残念ながら、転輪の刻印は省略され、その他の刻印のホワイト入れが省略されています。
照門の後ろ(左下)にある復座バネ軸の爪は別パーツで実銃のように可動しますが、押しても分解はできません(^_^;)

 
東京マルイ89式 被筒取り外し(1)  

被筒部に8.4Vミニストレートバッテリーを収納します(8.4Vミニストレート以上のサイズ不可)。被筒部の分解は、実銃同様に被筒止め軸を引き出し(全部抜かない)、取り外す被筒を前にスライドさせて行います。

東京マルイ89式 被筒取り外し(2)

東京マルイ89式 被筒取り外し(3)

東京マルイ89式 被筒取り外し(4)

 
東京マルイ89式 床尾板(予備バッテリー収納)  

床尾板は写真のように、後方へ引っ張り回転させることができます。中には予備の8.4Vミニストレートバッテリーが収納できます。
実銃にはない機能ですが、なかなかのアイデア。

 

 

東京マルイ89式 弾薬紙箱(1) 東京マルイ89式 弾薬紙箱(2)
こんな箱がついてきます。本当に涙ものです。雰囲気は非常によく再現されています。
中身はBB弾と照星調整具、銃口キャップ。

 

東京マルイ89式 純正マウント&左側用切替えレバー
本体発売後間もない8/4にリリースされた「マウントベース」と「左側用切替えレバー」。

東京マルイ89式 左側切替えレバー(安全) 東京マルイ89式 左側切替えレバー(単射)
イラク派遣部隊用として採用され話題となった「左側用切替えレバー」を装着した状態。
これで左右両側で切り替え操作が可能になります。写真左:「安全」 写真右:「単射」
ただし「安全」→「単射」に切り替える場合、270度回転させなければならない点は変わりません。
「安全」→「連射」以外は右側のほうが、素早い操作が可能と言えます。

 

<東京マルイ「89R」外観・構造及びそれに伴う機能再現>

そもそも「訓練機材」であるこの銃の開発にあたっては、如何に「実銃を正確に再現するか」が重要な課題になったようです。外観は当然なこととして、日常的に操作する部分、さらに切替えレバーや引金など射撃操作に関する部分は、可能な限り実銃の操作感に近づけるよう配慮がなされています。そして、その実現のために可能な限り実銃からの採寸、型取りなどの取材が行われたようです。そのお陰か、エアガンとしてはこれまでにはないレベルで極めて実銃に忠実で完成度の高いものに仕上がっています。
金属製のフレームは亜鉛合金でできていますが、プラスチックのフレームではまねのできない、89R独特の薄いボディーの再現と、十分な強度を実現しています。

〜被筒(バッテリー交換)、2脚脱着〜

バッテリーは被筒に格納されますが、被筒の分解方法は実銃と同じ。また2脚の脱着などの操作方法も実銃と全く同じです。

〜切替えレバー・引金〜

切替えレバーと引金の操作感は実銃のそれを忠実に再現するように、可能な限りの努力が払われています。引金はちゃんと実銃同様2段階のトリガープルになっているほか、引金自体の形状も忠実に再現されています。切替えレバーは当初非常に重い操作感のはずですが、これもしばらく操作を繰り返していると、次第に実銃に近い適正な重さに変わってきます。

〜照門・照星〜

基本的に実銃と同様の操作が再現されています。照門にて左右のクリック調整、距離に応じた調整を、照星で上下のクリック調整ができるようになっています。照準眼鏡を使わないアイアンサイトでの使用にあたっては、大変嬉しい機能です。

〜高い剛性の秘密〜

この89Rを手にとって、最初に驚かされるのが極めて高い剛性です。
フレームを含め、非常に多くのパーツが金属で構成されているほか、メカボックスを中心にした非常に頑丈な「背骨」(キール)が、銃床から銃身基部まで一貫して通っています。この「背骨」のお陰で、マルイ89Rのボディーは、ちょっとやそっとでぐらつかない高い剛性を実現しています。プラスチック製のフレーム全体に力を分散させるように設計することで高い剛性を確保したキャロット製89Rとは対照的な構造といえます。

 

<内部発射機構>

内部発射機構は機械式3制射を搭載したVer.8メカボックス。基本的にVer.2をベースにしたメカボックスのようです。ただし、各部の寸法や両側操作にも対応したセレクタープレートの動きは89R用に変更されていますので、Ver.2系の他の銃に移植するのは難しいかと思われます。また、前述のキールによりVer.2系メカボックスの最大の弱点であったネジの緩みにより生じるメカボックスの破壊が発生しにくくなっています。
ギアは、ベベルギアがこれまでと全く別物になっていて、逆転防止ラッチがより細かく働くようになっています。
ピストン及びスプリング、スプリングガイドはVer.2のものと完全互換です。ただしシリンダーヘッドのノズルがわずかにオフセットされているため、システマ製のVer.2用サイレントピストンヘッド・シリンダーヘッドは使用できないので注意が必要です。

 

<購入直後の試射>

購入当日、室内にて100発ほどの試射を行いました。純正ではない8.4V500mA(純正は8.4V600mA)のバッテリーを使用しましたが、単射、連射、3制射とも完璧な動作で、気持ちよく弾が的に吸い込まれていきました。また、内部メカボックス(ベベルギア)の改良により、単射の切れ味が非常に良いのに気づきます。8.4Vバッテリーとは思えない単射のレスポンスのよさを実感いただけるはすです。ただ、このベベルギア改良の副作用により、弾切れ時、タペットプレートが閉鎖したときに逆転防止ラッチが働いてしまうと、次の弾倉に交換した際、初弾が空撃ちになってしまうことがあります。

翌日、慣らし運転を兼ねた試射を2弾倉(840発)行いましたが、ミニバッテリーでも1バッテリーで1,000発程度は撃てる感じです。

私自身で正確な測定を行っていないのですが、パワーは完全ノーマルノンホップ状態で0.2g弾90m/s前後、適正ホップで0.2g弾80〜85m/s前後のようです。

 

<実銃との諸元表比較>

 

マルイ89式5.56mm小銃 データ(ノーマル)
全長 916mm
重量 3,700g(2脚、弾倉、バッテリー含む)
銃身長 433mm(インナーバレル)
装弾数 69発(ノーマル) 420発(多弾)
口径 6mmBB弾
初速 89.4m/秒(軽量弾:メーカー発表値)
発射速度 650〜850発/分
実銃89式5.56mm小銃 データ
全長 916mm
重量 3,500g(弾倉を除く)
銃身長 420mm
装弾数 30発及び20発
口径 5.56mm
初速 920m/秒
発射速度 650〜850発/分

 

 

<チューニング・カスタマイズ>

ノーマルのままでも十分使いやすいマルイ89Rですが、より使いやすい道具とするため次のチューニング・カスタマイズを施しました。

〜タスコ社製マウントベース、照準眼鏡の取り付け〜

東京マルイ純正マウントベースは2006年7月現在「近日発売予定」(2006年8月4日に発売)。
そこで実銃用として開発され市販されているタスコ社製のマウントベースの取り付けにチャレンジしました。取り付けてみようとすると銃側の基部(ラグ)の幅が広く、そのままでは取り付けられないことが分かります。銃側の基部を削って幅を合わせても良いのですが、後日発売されるであろう純正マウントベースのことを考え、マウントベース側を削ることにしました。
タスコ社製のマウントベースは、製造時期によって3種類の仕様が存在していますが、加工・取り付けに向いているのは両側からネジの締め付けを行う(現在販売されている)タイプです。私もこのタイプをあらためて購入し、銃側の基部にぶつかってしまう可動しないエッジをヤスリで削除。削除が終わったら銃側の基部に乗せ、左右から可動するエッジ部分を締め付けていきます。ただしマウントのエッジは、銃側基部の構造上、噛み合ってしっかり固定されるものではなく、単に銃側基部の側面を締め付けるだけの状態。きつく締め付けることでエアガン用としては十分な取り付け強度になりますが、強い衝撃やネジのゆるみには注意が必要です。
取り付けたマウントベースには、日頃愛用している2-6倍の照準眼鏡(ショートスコープ)を搭載いたしました。

〜銃身(インナーバレル)の交換〜

インナーバレルを、私自身の経験から信頼するKM製「TNバレル」AK用に交換しました。
バレルの交換に伴う分解はアウターバレル基部の分解のみで比較的簡単(配線結束を1箇所とく必要がありますが)。組み込みにあたっては純正より長い銃身長に対応するため、消炎制退器内部にある仕切り板をねじ山側柄から2枚、穴を1mmほど広げる必要があります。この加工は電動ドリルかヤスリなどを使用することになりますが、電動ドリルの使用にあたっては、消炎制退器とドリルを固定するドリルスタンド(安いもので数千円で購入可能)を用意されることを強くお勧めします。消炎制退器の金属材質が柔らかいため、スタンドを使用しないで加工しようとすると、激しい食い付きを起こしやすく非常に危険です。
このインナーバレル交換を行うと、消炎制退器からインナーバレルが見えてしまうので、気になる方にはお勧めできません(^_^;)
ノーマルでは、インナーバレルとアウターバレルの間に若干のクリアランスがあり、インナーバレルが多少ガタつくことがあります。。今回の交換に当たっては、インナーバレルにメンディングテープを適宜巻き、クリアランスを小さくしてガタツキを抑えました。

〜メカボックス内のカスタマイズ〜

当初はインナーバレルの交換だけでチューニングを終える予定でしたが、弾速を測定し威力を計算したところ、適正ホップ時に0.7Jであったので、0.9J程度まで引き上げることにしました。交換したパーツはピストン(+ピストンヘッド)とスプリングのみ。極端なパワーアップではないので、これで十分でした。ピストンはシステマ製アルミ、ピストンヘッドも同社製アルミ(ただしOリングはノーマルのものに取替え)、スプリングは同社製M100に交換。ピストンヘッドのベアリングは初速調整の段階で取り外しました。シムの設定を崩さないよう、また3制射機能部分に触れないよう、いつも以上に慎重に作業をすすめました。
アルミピストンは重量が重い分、同じバネレートでは軽いピストンより初速は低下しますが、初速の安定化に繋がるため命中精度向上をお考えの方にはお勧めです。

今回の換装レシピ〜銃身・メカボックス〜

バレル:     KM製TNバレル AK用(銃身長455mm)
ピストン:     システマ製アルミ(Ver.2・3用)
ピストンヘッド: システマ製アルミ(ゴムパッキンをノーマルに取り替え、ベアリング取り外し)
スプリング:   システマ製M100

〜弾倉の着色〜

購入した状態の弾倉は、黒に近いダークパーカー調のマットな仕上げになっています。実銃の弾倉は染めのはずですので、キャロム「メタルブルーコート」で、弾倉を軽く2〜3回吹く程度塗装しました。吹きすぎると弾倉が真っ青になってしまいますので注意してください。

 

 

東京マルイ89式5.56mm小銃 眼鏡付けた状態
チューニング・カスタマイズを終えたマルイ89R。照準眼鏡を付け、2脚をたてて撮影。

 

東京マルイ89式 タスコマウントベース取り付け
タスコ社製マウントベース、照準眼鏡の取り付け状況。可動するマウント側エッジと銃側基部の状態に注意。

 

東京マルイ89式 眼鏡付き機関部右側面 東京マルイ89式 眼鏡付き機関部左側面
機関部左右側面の様子。89Rにはダットサイトなどショートタイプの光学照準具が似合うと、個人的には思っています。

 

東京マルイ89式 弾倉塗装
「メタルブルーコート」を軽く吹いた弾倉(左)。実銃の弾倉同様、かすかに青い光沢を放っています。
右は塗装していないノーマル弾倉。

 

東京マルイ89式 フレーム肉厚
非常に肉薄な89Rのフレーム。この薄さで強度を維持するためには、フレームの金属化が必須。

 

 

<チューニング・カスタマイズ後の試射>

チューニング・カスタマイズ完了後、屋外にて1,000発ほど試射。
20〜40mの距離で10m間隔で的を設置。ホップの調整と照準の規正、集弾性の確認を行いました。兎にも角にも集弾性は最高です。トイテック0.25g弾で40m先に設置した幅40cmのF的に座り撃ち。なんと射弾の9割が命中!! 射座を10m後退した50mでも(弾道は相当落下するものの)半数弱が同じ的に命中しました。マルゼングランドマスター0.29g弾では40mは全弾、50mでもほぼ全弾(8割以上)が命中。極めて満足のいく結果でした。スプリングとピストンのチューニング前(ノーマルメカボックス状態)に行った試射でも比較的良好な命中精度であり、マルイ89Rが持つ高い剛性が良い影響を与えているものと思われます。

 

 

<キャロット製89Rとの比較>

3年前に発売されたキャロット製89R。防衛庁の公式な協力が得られない手探りの状態で、M4の外装変換キットとして、また同社が得意とした樹脂ノウハウを最大限に生かした製品として開発されたため、そのままストレートにマルイ89Rと比較するのは正直酷ではないかと思いました。並べてみると、確かに実銃からの採寸が多いマルイ89Rが優れている点もありますが、意外とキャロット89Rとの差異が少ないことにも気づきます。違うコンセプト・開発経緯により誕生した両者のすばらしさを認識いただければと思います。

  

東京マルイ89式 キャロット製との比較(1)
銃下側からの比較。上がキャロット製。フレーム肉厚の違いが良く分かります。

 

東京マルイ89式 キャロット製との比較(2)
銃前方から。右がキャロット製。用心金(トリガーガード)の幅の違いが良く分かります。
銃床・握把形状の微妙な違いも見て取れます。

 

東京マルイ89式 キャロット製との比較(3)
右側面での比較。上がマルイ製(眼鏡取り付け前)。当然のことながら非常に良く似ています。
相違点が意外と少ないことに驚かされます。

 

  

今回のマルイ89Rの発売は、自衛隊装備・89Rファンにとって待望のものでした。3年前のキャロット89R発売の時、その価格の高さから購入を断念された方も多かったと思います。その意味でも今回の発売は大変意義深いものであると言えるでしょう。
このレポートをUPする3日前、このマルイ89Rを実戦投入しましたが、極めて高い命中精度・パフォーマンスを発揮してくれました(他の参加者の89Rも同様の活躍)。今後、自衛隊装備・89Rファンの頼もしい相棒(バディー)として、多くの人に愛されることと確信した次第です。

 

<2007年7月5日「折曲銃床式」発売>

2007年7月5日、待望の89式5.56mm小銃「折曲銃床式」がマルイより発売されました。「折曲銃床式」は、実銃では空挺部隊や機甲科部隊、FV(装甲戦闘車)化された普通科部隊のみの限定された領域で使用され、89式小銃ファンの中には非常に強い憧れを持つ方が多いのではないかと思います。私もそんな一人ではありますが…(^_^;)
金属パイプと樹脂パーツで構成された銃床部が、固定式とはやや一味違ったスマートさと無骨さ、そして機能美を感じさせてくれる、そんな一丁です。

 

 
購入後、低倍率眼鏡を取り付け、各種調整、試射を終えたマルイ89式5.56mm小銃「折曲銃床式」。

 

 
銃床を伸ばした状態、銃床基部の様子。銃床自体もさることながら、引金室部後端の形状が、固定銃床式とは異なります。
握把の後ろにある突起を押すことでロックが解除され、折り曲げができる。

 


折り曲げる途中の銃床。ロックの構造は実銃とほぼ同じ。
しかし実銃にないラッチが追加されるなど、材質や強度面に配慮したつくりがうかがえる。

 

<「折曲式銃床」使用感>

折曲銃床の操作感は非常にしっかりしています。実銃と同じように握把の後ろにある大型のボタンを押し上げることで、折り曲げ操作が可能になります。銃床は銃の左側に折り曲げられ、完全に折り曲げると軽くロックされ銃床がブラブラすることはありません。ただ実銃と違い、折り曲げた状態では完全なロックはかからないので、注意が必要です。また、マルイ製は材質が亜鉛合金であるため、乱暴な扱いは部品の変形やガタツキの原因になりかねません。操作時はボタンをしっかり押しつつ丁寧に操作するよう、心がけておいたほうが良いでしょう。
伸ばした状態の銃床は、新品時において一切のガタがなく、銃全体の高い剛性とあいまって気持ちよく安定した射撃を実現します。

引金室部後端の形状・構造を除き、機関部、内部メカに関しては固定銃床式と同じ。よってエアガンとしての基本的な性能に関しては固定銃床式と差異はありません。単射、3制射、連射とも非常に軽快・快調な動作です。屋外での遠距離における集弾性も、固定銃床式と同様極めて良好で、大変満足いくものでした(^_^)

固定銃床式とあわせ、89式小銃ファンのみならず多くのエアガンファンに強くお勧めしたい!! そんな一丁です。
  

 

キャロット89R特報開発過程・インプレッション・備忘録

 

トップへ戻る